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2024

Sado City, Niigata

​200㎡

Restaurant / Hotel

​​設計:今井博康

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佐渡市の最南端に位置し、伝統的建造物群保存地区である宿根木の台地に立つ元民宿を、店主のUターンをきっかけに民宿+レストランに改修するプロジェクト。
観光地として多くの人が訪れる宿根木集落から近く、集落に深くかかわる店主の話を聞き、宿根木集落観光の延長としての空間を作れないかと考えた。
宿根木集落の外壁の赤茶色、奥にずるずると伸びる動線計画を組みこむほか、集落建築の入り口に多く見られる「穴」に注目した。
宿根木集落は限られた盆地の中に家々が密集して建てられている。そのため玄関入り口前に庇を伸ばし軒下空間を作ることができず、逆に建物側に入口を引っ込め「穴」状に半屋外空間を確保している。
庇を伸ばし内外を連続的に繋げる中間領域とは対対称的に、「穴」の玄関はプライベート空間をもう一層出入口前に作るような、内外の精神的距離を取るための作りになっていると感じた。
そこで本建築でもエリアの境やプライベート性が強い部屋の扉の一歩前に集落と同じ「穴」を設けた。
民宿+レストランという個人と不特定多数が利用する施設に適した個人空間の適切な距離感の確保と、宿根木集落のような見え、空間の奥行きを作ることができた。

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