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2023
Sado City, Niigata
130㎡
Ryokan Guest Room
設計:今井博康、佐藤喜己
施工:藤栄工務店
明治時代から続く老舗旅館の客室5室を3室に改修する計画。
建設当初は各室が襖のみで間仕切られた作りだった。そこから時代に合わせて間仕切り壁が建てられ、部分的な修繕・改修が繰り返されてきた。
本プロジェクトでは部屋数を減らし、建設当初から大きく間取りや使い方を変え、現代のニーズに合わせた計画が求められた。
東京の街中を歩いていると江戸城の外堀の石垣の上に現代的なビルが建つのを見たことがある。歴史的な価値や特徴を維持しつつ、新しい機能を追加した結果、それぞれが独立することなく不合理で不自然な関係性を築いている。
この新旧の不合理で不自然な関係性が、歴史が積層される場所の魅力だと考え、本設計でもこの「新旧の不合理で不自然な関係性」が持つ魅力を構築しようと考えた。
解体する際に旅館の建設当初から残る「床の間」「間取りの変更により露出する柱」「床の間跡」を綺麗に整えつつも古い大事なものとして残した。
機能的に必要な新設する「小上り」「ワークスペース」「水回り」を、あえて新旧の不合理で不自然な関係性が生まれるように、距離感、動線を検討して配置した。
新築では生まれない、老舗旅館の改修だからこその新しい魅力を客室に組み込むことが出来た。
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