IMAI HIROYASU

学芸大学駅から徒歩30秒のビル3階に美容室をデザインした。
建築本体を約10年後に建替えが予定されているため、建築への操作を最小限とし、鑑などの什器は将来移設先に運べるように独立・取り外し可能な仕様が求められた。
これらを踏まえ駅前の店舗に掛かるような鮮やかな黄色い庇を美容室の窓内に設置することにした。通常外側に設置する庇を長細い空間の内部に設置することで、赤瀬川原平《宇宙の罐詰》のように内外を逆転させ、美容室を学芸大学駅前らしい「外の路地的空間」に出来た。

物理的距離のある3階の美容室の内部を外部とすることで内外が連続的に繋がり、精神的な距離を縮められないかと考えた。